今回は、不祥事を起こしてしまった会社のまとめを作りました。
新卒ではどの会社がオススメだろう?
転職には失敗したくないな・・・
新しい会社で働くにあたって、会社選びは大事ですよね。
ぼくは不祥事の有無を会社選びの1つの基準としています。
というのも、不祥事を起こすということは、それなりの理由があると思うからです。
この記事を把握しといて、会社選びに失敗しないようにしましょう。
不祥事を起こした薬局は避けたほうがいい理由
まずは、なぜ不祥事を起こした薬局は避けるべきか、ぼくの考えを紹介します。
不祥事の原因にはいくつかあると思います。
忙しくて・・・
利益が欲しくて・・・
上司が厳しくて・・・
などなど。
利益目的で起きた不祥事がいわるゆ処方箋付け替え問題かと思います。
不正受給する会社は、利益獲得に手段を選ばない、薬歴書く時間もないほど忙しいのではないでしょうか?
つまり、もし自分がそのような会社で働くことになったら、不正に加担する可能性がある、とても忙しくて大変な会社の可能性があるということです。
ぼくは、そんな会社で働きたいと思いません。
調剤薬局もドラックストアもそれなりの規模の会社はいくつもあります。その中で、あえてリスクの高い会社を選ぶ必要性をぼくは感じません。
なので、不祥事を起こした会社は選択肢からはずしても問題ないかと思います。
なぜ不正請求をしたのか?
簡単に、不正請求の背景を考えてみましょう。
薬局の報酬の1つである調剤基本料は、処方箋の集中率によって値段が変わってきます。
→詳細はこちら『調剤報酬点数表(平成28年4月1日施行)』
調剤基本料の1、2、3のどれをとれるかは集中率が大きく関わってきます。
そして、調剤基本料を何点とれるかで利益は大分変わります。つまり、処方箋を付け替えることで、処方箋の集中率を下げ、調剤基本料の『1』を取り、儲けを増やそうとしたのでしょう。
悪いということはわかっていたと思いますが、必要にかられ不正を働いてしまったようです。
のちほど紹介する記事を読むと書いてありますが、管理職の指示でやっていたこともあるみたいです。明確に書いてはいないところでも、上司のプレッシャーがあってやったことは容易に想像がつきます。
なぜなら、チェーン薬局の薬局長が自分のものでもない薬局の利益をそこまで気にするとは思えません。その店舗が潰れたところで、また違う店舗で働けばいいだけですから。雇われ薬局長は、会社から売上を指摘されるから、しょうがなく利益追求をしていると思います。
まあ何が言いたいかというと、上司からの指示があれば、不正をおこなわなければならない環境にあるということです。
そんな会社に勤めることになっていいでしょうか?いつ自分がその立場になるかもわかりません。上司からの指示もプレッシャーも気にならないという方ならよいでしょうが、そんな人ばかりではないと思います。なので、個人的にはあまりオススメしません。
不正請求をした大手薬局チェーン3つ
不正請求が発覚した薬局のまとめです。
アイセイ薬局
弊社の社員及びその親族の処方せんの取扱いについて、実際に調剤を行った弊社の薬局が保険請求をするべきところ、当該処方せんを弊社の別の薬局に送付し、当該処方せんを受け取った薬局で調剤を行ったものとして保険請求をした
▼詳細はこちらから
クオール薬局
報道によれば、同薬局では昨年 4 月に改定された調剤報酬の調剤基本料につい て不正に高い点数を算定するため、点数表の要件に定められた処方せんの集中率 を意図的に低い割合とするよう、同一グループ内の他の薬局で受け付けた処方せ んを秋田飯島店で受け付けたものとして保険請求する、いわゆる付け替え請求を 行っていたとされています。
クオールについては、社内ホームページで、不正請求の件の謝罪文などが見つからなかったので、薬剤師会の資料を紹介しておきます。
▼詳しくはこちらから
ちなみに、この報道に関しては、会社は事実と認めているとのことです。
そして、日本保険薬局協会(NPhA)の会長を務める、クオールの代表取締役会長の中村勝氏が、NPhA会長職を辞任したそうです。
いや、クオールの会長は辞職しないんかい!と突っ込みたくなります。辞職したのは、あくまで『日本保険薬局協会』の会長です。まあ責任のとり方はいろいろあるのでしょうか。
クラフト(さくら薬局)
今回発覚した問題は、2016年3月、相馬店の周囲の店舗が受け付けて調剤した同社のスタッフの処方箋を、相馬店に送り、相馬店が処方箋を受け付けたように見せ掛けて保険請求したこと。こうした付け替えは、同社の管理職の指示だったという。
クラフトでも処方箋の「付け替え」-DIオンライン
クラフトの件も公式な文が見当たらなかったので、DIオンラインの記事を貼っておきます。
→クラフトでも処方箋の「付け替え」2016年3月に福島の店で管理職が指示
クラフトは、管理職の指示と認めてしまってますね。いさぎよくていいかもしれません。
くすりの福太郎の薬歴未記載
薬歴未記載もある意味不正請求でしょう。管理料を取ってるはずですから。
薬歴未記載で問題になったのは、くすりの福太郎です。
薬歴の未記載が起こった背景について、くすりの福太郎は、薬剤師の認識の甘さや能力の個人差を挙げた。またツルハから導入された薬歴の入力システムを使いこなせていなかったことも明らかにした。
個人的に気になったのは、上記の記述です。
個人差という理由はどうなんでしょう?
誰がやっても同じように仕事ができるシステムをつくるのが会社です。個人のせいにしてはダメだと思います。
また、薬歴未記載が起こる会社は、単純に人手不足で忙しいから辞めといた方がいいと思います。恥ずかしながら、自分も忙しい店舗で働いていた時は、薬歴を当日中に書ききれないなんてことは当たり前のようにありました。忙しくて薬歴を書いている時間なんてないのです。
もちろん、そんな店舗ばかりではないと思いますが、基本的にチェーンは忙しいと考えたほうがいいです。
実際、福太郎の薬歴未記載の記事を読んでみると、69店舗中48店舗で未記載だったというデータも出ています。あなたが配属される店舗が残りの21店舗になる可能性を考えてみてください。どう考えても薬歴未記載になる店舗に配属されることになるでしょう。
ちなみに、薬歴未記載が起きないように、10店舗を閉鎖したそうです。この対応はなんとも言えません。10店舗分の利益のしわ寄せが残りの店舗にくることでしょう。10店舗の利益がなくなるのに、そこに所属していた社員の人件費は変わらず払わなければなりません。その後の流れは・・・
まあその後はとくにニュースは聞かないので、無事に業務が進んでいるとは思いますが。
クオールとクラフトの評判
実際に働いている人の話も気になりませんか?
ぼくは、その薬局で働いていなかったですが、クオールとクラフトについては、何人か知り合いがいます。その人たちの様子を少しだけ紹介します。
クオールの評判
クオールは特別なにも聞かないです。
ブラックとも言われないし、給料が安いとも言ってません。中には、学生実習でクオールにお世話になり、とても気に入って社会人になったあともその店舗で働いている人もいます。楽しそうです。
実は、ぼくも実習先はクオールでした。実習なので、定時に上がれます。そのため、残業はどうなのかとか、また給料についてはわかりません。ただ、忙しかった記憶はあります。同じように実習でクオールに行った友だちでも、将来絶対クオールには就職したくないと言ってる人もいました。
人それぞれで可もなく不可もなくといった感じでしょう。
クラフトの評判
ぼくの知り合いの中では、新卒時の就職活動ではクラフトは比較的人気があったようです。そのため、何人か友だちも入社しました。
ただ、辞めた人の割合も多いです。お察しください。
残業をたくさんして、残業代もらって、稼ぎたいという人にはいいかもしれません。
転職するならどこがオススメか?
以上、不正請求をした主な薬局と、その評判について紹介しました。
では、結局どこの会社がいいの?と知りたいかもしれません。
簡単に、他の会社の評判もお伝えしておきます。
- 給料は安いけど安定しているのはアイン
- とくに何も聞かない総合メディカル。個人的には福岡は魅力的です。
- スギ薬局は人気です。MRからの転職で入社している人も多いようです。
ぼくの交友関係の中だけですが、上記の会社はあまり辞めている人は聞きません。もちろん、辞めたいと言っている人はいますが、結局辞めてないので、耐えられるのでしょう。
以上は、あくまで大手の話です。
ちなみに、ぼくの今の薬局は中小です。
ただ中小なら安心というわけではありません。大々的なニュースになってないだけで、不正請求をした薬局もあるようです。
ぼくは転職で行くなら中小か個人しか考えられません。
また、いつ自分が不正に加担させられるかはわかりません。どの会社にいるとしても、自分で対策はしておくべきです。それについては下記の記事を参考にしてください。
→『クオール薬局の不祥事の原因と、個人でできる対策について』