ブダペストで迎える旅の最終日。
夜の空港泊から始まり、まだ暗いドナウ川沿いを歩いた。凍える寒さのなか訪れた鎖橋と漁夫の砦、そして荘厳な国会議事堂の内部見学を振り返る。
リスト・フェレンツ国際空港で空港泊
ブダペストのリスト・フェレンツ国際空港には、夜11時頃に到着。宿泊代の節約もかねて、今回は空港泊にすることにした。
無事に、電源のあるベンチを確保。念のため、荷物をチェーンでくくりつけて眠ることにした。
空港泊をしている人たちはそれなりにいて、特に危険な雰囲気はなかった。自分たちはベンチに座ることができたが、あとから来た人たちは床で横になっていた。
空港内はずっと電気が明るくてまぶしかったので、ニット帽を顔までかぶって、アイマスク代わりにして寝た気がする。スリの不安もあったけど、さすがに眠気には勝てなかったんだろう。
ただ、それでもやっぱり熟睡はできず、仮眠が数時間とれたくらい。一方で、隣にいた奥さんは、けっこう爆睡していたような気がする(笑)
そうして朝まで時間をつぶしていたが、だんだん人が増えてきた。私たちの荷物を置いていたベンチを指さして「そこ座っていいか?」と聞いてくる人がいたり、さすがに暇を持て余してきたので、予定より早めに空港を出ることにした。
市内までバスと電車で移動
空港から市内までは、バスと電車で移動する。
バスのチケットがクレジットカードで買えるとか買えないとか、事前に情報が錯綜していて不安だったけど、とりあえず空港外の券売機で試してみた。
最初に使ったカードはなぜかはじかれたけど、別のカードで再挑戦したら無事に購入できた。空港内にもチケット売り場はあったが、早朝は営業していなかった。
バスは座れたので、目的地まで爆睡。そのあとは電車に乗り換え。乗り換えが難しいという話も聞いていたけれど、特に問題なくスムーズに移動できた。
早朝のドナウ川遊歩道の靴と鎖橋
まずは荷物を預けに行く。今回は「Bounce」というサービスを利用。事前に予約しておけば、希望の時間帯・場所で荷物を預けられる。
たしか、空港にもコインロッカーのような預け場所はあったけど、現金払いのみだった気がするので、使わなかった。Bounceで指定された場所は、街中のコンビニのようなお店。特にトラブルもなく、フレンドリーなお兄さんに荷物を預けることができた。
荷物を預けたあとは、ライトアップされた鎖橋を見に行った。本当はトラムかバスで行く予定だったけれど、ちょうどいい時間のものがなくて、歩いて向かうことに。
朝のブダペストは、とても寒かった記憶がある。途中、「ドナウ川遊歩道の靴」が見えた。まだ日の出前の暗い中に、たくさんの靴が並んでいて、独特な雰囲気があった。
そうして歩いているうちに鎖橋に到着。早朝でもライトアップされているかもと期待していたけれど、全体のライトアップはされておらず、街灯がついているだけだった。
それでも、それなりにきれいだった。
朝焼けの漁夫の砦と国会議事堂
次はバスで漁夫の砦へ向かう。最寄りのバス停から少し歩いた記憶がある。
夜が明けかけて、空が少しずつ明るくなっていく時間帯。青くて暗い空とオレンジ色の街灯のコントラストがきれいな街並み。有名な像の隣には大きなクリスマスツリーが飾られていた。
教会かな?漁夫の砦の建物の外観を眺めたあと、展望台へ。早朝は無料で入れるらしい。展望台からは、ピンク色がかった空とブダペストの街並みが見渡せた。
あいにくの曇り空だったけど、それはそれで雰囲気があってよかった。寒さに耐えながら、街と空をじっくりと目に焼きつけた。
そのあとは、朝の国会議事堂の景色を見るためにビュースポットへ。漁夫の砦のときと同じように、ピンク色とオレンジ色が混ざった空と国会議事堂がきれいに見えた。
帰国前に見た夜景の国会議事堂もよかったけれど、奥さんは「朝の空と国会議事堂の景色の方が好きだった」と言っていた。夜景はいつでも見られるけど、空の色はそのときだけのものだから。
国会議事堂を見学
その後、予約してあった国会議事堂の内部見学へ。とにかく「金ぴかだった」という印象が強い。
写真を見返してもどこも美しいのだが、特にホールが圧巻だった。
金がふんだんに使われたキラキラの内装に、床には深紅の絨毯。天井にはフレスコ画が描かれていて、目が離せなかった。
ただ、一番印象に残ったのは「王冠」。
残念ながら撮影は禁止されていたので写真はないが、そのぶん、じっくり目に焼き付けることができた。
警備員が周囲を見張っていて、撮影する人がいないかチェックしていたように思う。そんな雰囲気の中で、いろいろな角度から王冠をしっかりと眺めたのが記憶に残っている。あとで調べたら、ウィキペディアに画像が載っていた。
そういえば、金でできた葉巻置き場もあった。
アイスランドではホットドッグを立てて置く容器を見たことがある(もちろん金ではないけれど)。外国の人は、丸い筒状のものを立てて置く文化でもあるのだろうか、なんてことを考えた。
ぶらぶらと市内を観光
国会議事堂の見学を終えた後は、ぶらぶらと市内を観光。
まだ暗かった早朝にも通った「ドナウ川遊歩道の靴」を、明るい時間にもう一度訪れた。朝は真っ暗でよく見えなかったが、明るいと、靴にカラフルな紐が巻かれていたり、花が差されていたりするのが見えて、印象がだいぶ違った。
暗いときはどこか不気味にも感じたが、昼間は少しやわらかい雰囲気があった。
鎖橋も再び目にしたけれど、個人的には暗い時間帯のほうがきれいだったかもしれない。
デブポリス(Fat Policeman)にも、ちゃんとタッチしておいた。
そのすぐ近くにある聖イシュトヴァーン大聖堂も気になっていたけれど、時間が足りず今回は断念。
その後──いや、もしかしたらその前だったかも?記憶があいまいだけれど──スーパーのSPARに立ち寄って、お土産に蜂蜜などを購入。
まだ少し早い時間だった気もするけれど、旅の疲れもあってか、お昼ごはんを食べに行くことにした。